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Hunter
JNC TN9400 99-049, 74 Pages, 1999/04
本報告書は、ロシア・オブニンスク物理エネルギー研究所(IPPE)の臨界実験施設BFS-2において実施されたBFS-58-1-I1実験の測定値に対する解析結果を記載したものである。同実験体系は、Pu燃焼炉としてUが存在しない炉心を構成したものである。測定量は、実効増倍係数、Naボイド反応度価値、物資サンプル反応度価値及び反応率比である。解析における基本核データライブラリは、JENDL-3.2を用いた。種々の物質構成を持つ実験体系各部の実効断面積はSLAROM及びCASUPにより求めた。この際、2次元的な物質配置を1次元非均質モデルで処理するために、3種類のオプションを用いて検討を行った。中性子束分布及び実効増倍係数は、2次元r-z体系で、拡散理論(CITATION)及び輸送理論(TWOTRAN2)を用いて求めた。反応度価値は、直接計算及び厳密摂動計算(拡散計算の場合PERKYを、輸送計算の場合SN-PERTを使用)によって求めた。実験体系仕様及び実験結果の詳細は、ロシアへの委託研究ISTC-220の報告書をベースに、不明点をIPPE技術者から追加入手した。解析結果については、ISTC報告会でIPPE及び仏CEAの結果を入手した。参考のため、本実験値に対するIPPE及び仏CEAによる解析値も記載した。実効増倍係数は、解析値が実験値に対して1.1%k/kk'大きかった。Naボイド反応度価値のC/E値は約1.06だった。これらは実験解析上の誤差を考慮すれば整合性に問題ない結果と考えられる。物質サンプル反応度価値のC/E値は概ね1.11.3の範囲であり、各種反応率比のC/E値は1.0からのずれが大きかった。これらについては、実験解析上の誤差からは合理的な説明ができず、IPPE提示の実験誤差や今回使用した解析モデルの改善等についてさらなる検討が必要である。本実験解析の実施により、Uが存在しない炉心体系における解析精度に関する情報が初めて得られたことに加え、今後推進されるロシアとの研究協力を通じて解析対象とすべきBFS-2臨界実験体系のモデル化に関する知見を蓄積できた。なお、今後の検討に資するため、BFS-58-1-I1実験体系に関するIPPEの提示情報、計算モデル構築上修正する必要性が生じた情報、及び解析用データセットをそれぞれ付録にまとめた。
中島 健; 秋江 拓志
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(11), p.1175 - 1179, 1993/11
被引用回数:1 パーセンタイル:25.98(Nuclear Science & Technology)軽水減速低濃縮UO炉心の水平方向外挿距離及び臨界バックリングBを「装荷量変化法」により評価した。この方法では、種々の水平方向寸法の炉心の臨界水位データを使用する。本方法による誤差は、過去に行なわれた出力分布より水平方向外挿距離を求める「束形法」に比べて小さくなっている。「束形法」により求めた及びBは、炉心の水平方向寸法に対する臨界水位の変化を限られた範囲でしか再現できないのに対して、本方法の評価結果は全範囲においてこれを再現している。さらに、SRACコードによるセル計算においてBを用いて実効増倍係数を求め、標準解としての連続エネルギーモンテカルロコードの結果と比較したところ、今回評価したBを用いた計算結果は標準解と良一致を示した。以上より、装荷量変化法は束形法に比べ、水平方向外挿距離及び臨界バックリングBを精度良く決定できることが示された。
須崎 武則
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(12), p.1067 - 1077, 1991/12
中性子実効増倍係数kに関する比較を行うため、軽水減速、軽水反射の低濃縮ウラン燃料格子炉心を対象としてパルス実験、指数実験及びモンテカルロ中性子輸送計算を実施した。実験では、測定された時間及び空間減衰定数から、炉心領域での中性子バランスを記述する簡単な炉物理モデルを用いてkを導出した。これら3種のkの間の差について、2群中性子拡散方程式を解析的に解くことにより検討したところ、炉心内のバックリングの差に起因することがわかった。もう1つのkとして、反射体領域を含む全領域での中性子バランスに基づくkを定義し、その値を実験的に求めたところ、3種の方法の間の差は著しく改善された。
阿見 則男; 三好 慶典; 館盛 勝一
JAERI-M 91-184, 31 Pages, 1991/11
再処理抽出工程では、有機溶媒流量減少のような工程異常時に4価プルトニウム(Pu(IV))が抽出器内に蓄積をする可能性がある。このような蓄積で、Pu(IV)濃度がある限界を超えると第3相と呼ばれるPu(IV)、硝酸、TBPを高濃度で含む相が形成され、界面位や濃度分布、更に有機溶媒組成に大きく影響する。本報告では、界面位や濃度分布、有機溶媒組成等が抽出器の臨界性に及ぼす影響をMULTI-KENOを用いて調べた。多群核定数ライブラリはENDF/B-IVから作成したMGCL-26群とよび137群のデータセットを用いた。その結果、蓄積により高濃度になった有機相を、水相とみなして臨界計算を行っても中性子実効増倍係数の相違は1%程度であること、抽出器内で考えられる濃度範囲では燃料が抽出器中央に集まるような分布が中性子実効増倍係数をより大きくすること、TBPが通常濃度の30%より高くなると中性子実効増倍係数が減少することがわかった。
高野 秀機; 金子 邦男*
JAERI-M 89-147, 76 Pages, 1989/10
JENDL-3T核データより70群高速炉用群定数セットJFS-3-J3Tを作成し、1次元ベンチマーク計算及びZPPR-9とFCA-IV-2炉心の解析を行った。その結果は次のように要約される。実効増倍係数はPu炉心で0.6%過小評価、U炉心で2%過大評価である。中心反応率比については、/は実験値と一致が良いが、/と/は過大評価である。ドップラー及びNa-ボイド反応度は実験値との一致が良い。更に反応率分布はJENDL-2でのC/E値の半径方向依存性を改善する傾向にある。JENDL-3Tの改良版JENCL-3T/Rev.1のベンチマーク・テストの結果は、JENDL-3Tよりも良い核特性予測を示した。
高野 秀機; 井上 英明*
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(4), p.315 - 318, 1981/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.27(Nuclear Science & Technology)構造材のドップラー効果の実効増倍係数(keff)と等温ドップラー係数へ及ぼす影響が調べられた。0から300Kの温度変化によるドップラー反応度は、MZBのような原型炉クラスの高速炉では、0.2%以上keffに影響する。更に構造材ドップラー効果は、SEFOR炉心で等温ドップラー効果に約8%寄与する可能性が存在する。 FCA炉心での鉄とステンレス・サンプルドップラー実験の解析を行ない、構造材物質の捕獲断面積の温度依存性を調べた。その結果、構造材に対する正確な核データ評価、特に1~200keV領域での鉄の共鳴に対する評価が要求されることが分った。
高野 秀機; 金子 邦男*
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(3), p.236 - 238, 1981/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.27(Nuclear Science & Technology)炉計算はEXPANDA-G、SLAROM、CITATION、ANISN-JR、TWOTRAN-IIなどの拡散及び輸送コードを用いて行なわれている。しかしこれらのコードでは分裂スペクトルの核種及び領域依存性は考慮されていない。従って、ここでは分裂スペクトルの領域及び核種依存をEXPANDA-G一次元拡散コードで考慮できるようにし、実効増倍係数と反応率分布へ及ぼす影響が調べられた。炉心では炉中心での中性子スペクトルを用いて、U、U及びPuの分裂スペクトルの平均スペクトルが用いられる。 計算の結果、ZEBRA-3炉心のようにUが多量に含まれている場合、FCA-V-2のようにUとPuの混合燃料炉心、FCA-VI-2のようにドライバー領域をもった炉心では、特に1つの分裂スペクトルの仮定は無視できない誤差を生み出し、実効増倍係数に対し、0.3%以上、反応率(f)分布に対し、ブランケット部で4~8%の過大評価であった。
高野 秀機; 松井 泰*
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(2), p.152 - 161, 1981/00
被引用回数:4 パーセンタイル:52.53(Nuclear Science & Technology)共鳴自己遮蔽因子の内挿には様々な内挿公式が使用されている。様々な内挿法の精度を、厳密な計算値との比較よって検討した。その結果、三次元スプライン内挿法が最も安定して精度が良く、かつ計算時間も短いことがわかった。更に様々な内挿法間の相違が高速炉の核特性へ及ぼす影響がJAERI-Fast Set Version IIを用いて計算された。その影響の大きさは、代表的な高速炉において次のように要約される。実効増倍係数に対して0.2%、制御棒反応度価値に対して1.5%、ドップラー効果に対して6%、ブランケット領域の反応率分布に対して2.5%存在し、ナトリウム・ボイド係数に対しては無視できる。
飯島 勉
JAERI-M 6063, 19 Pages, 1975/03
FCA VI-1炉心の密度係数を用いて大型高速炉の臨界性を予測する場合の精度、適周性等について検討した結果の報告である。密度係数法は臨界実験を行なう体系において炉心構成物質の密度係数を測定して、組成、体積の異なる炉心の臨界性を実験値にもとづく外挿により求めようとする方法である。これは組成外挿と体積外挿の2つのステップに分けられる。組成外挿については、-30%k/k以上の大きな組成変化に対しても0.3%k程度の精度で臨界性が外挿予測出来ることが示された。体積外挿についても2倍程度の体積変化に対しては問題がなく、6倍以上も大きい炉心に対しても実用的な精度で外挿出来ることが示された。これらのことは、Na冷却大型高速炉に関するかぎりほとんどすべての炉心の臨界性は、VI-1炉心から外挿可能であることを示している。